佐世保×中川大志×三木孝浩監督|02. 思い出のロケ地へ再び
『眼鏡岩』
翌日は、中川さんが映画のロケ地を訪れました。最初に訪れたのは佐世保市瀬戸越町にある「眼鏡岩(めがねいわ)」。左右に大きな2つの穴があいていることからその名がついた奇岩です。
岩を前にして「意外と小さかったな」と中川さん。映像で見た記憶も相まって、巨大なイメージがあったようです。
この角度で見ると、より「眼鏡」の感じが伝わるでしょうか。映画の中では、百合香が千太郎をモデルにスケッチをするシーンで登場しました。
ポーズはたしかこんな感じ。裸に布一枚という、なかなか大胆な格好でしたね。
「撮影時は初夏で、ハチがよく飛んできたんですよ。肌の露出が多かったので、ヒヤヒヤしました」と撮影秘話を聞かせてくれました。
この日は天敵のハチもおらず、余裕の眼鏡ポーズ。「はい、メガネ!」
地元に伝わる伝説では、昼寝をしていた大鬼が、起きようと背伸びをした時に足で開けた穴だといわれているんですよ。平戸藩のお殿様が愛でた「平戸八景」の一つとしても知られている名所です。
眼鏡岩
住所:佐世保市瀬戸越町1266-1
TEL:佐世保観光情報センター 0956-22-6630
アクセス:<車>西九州自動車道佐世保中央ICから約15分
<バス>佐世保駅前から市バス・西肥バス大野・矢峰方面行きで16分。堺木下車、徒歩10分
『佐世保北高校・八幡坂』
続いて訪れたのは、長崎県立佐世保北高校。この場所は、薫、千太郎、律子が通う「佐世保東高校」のモデルになっていて、映画では「東高」の正門として登場します。ちなみに佐世保には北高、南高、西高しかありません。
↑このショット、なんだか千太郎が卒業して戻ってきたみたいですね。学校のシーンでは、実際に佐世保北高の生徒さんたちがエキストラとして参加されました。
学校へと続く「八幡坂」は、薫が“忌々しい坂だ”と言っていた通学路。千太郎は帰り道に、この坂を勢いよく駆け抜けていましたね。撮影時、中川さんが「全力で10本以上走った」というこの坂。今日は当時を思い出し、少しだけ走っていただきました。
「こんな感じだったかな」と千太郎ポーズ。フェンスの向こうに見えているのが、佐世保北高の運動場。佐世保の中では“急坂”というほどの坂ではありませんが、毎日登校するには大変な坂かもしれませんね。
佐世保北高校・八幡坂
住所:佐世保市八幡町6-31
※敷地内へ一般の方が立ち入ることはできません。
『亀山八幡宮』
続いて訪れたのは、八幡坂を下った先にある「亀山八幡宮」です。ここは、中川さんにとって、映画のクランクインを迎えた思い出深い場所。撮影はこの神社で千太郎が喧嘩するシーンから始まりました。
まずは本殿へ、映画大ヒットの御礼とご報告に向かいます。
監督やスタッフ、キャストの皆さんの分まで、しっかりお礼参りする中川さん。千太郎はカトリックの設定だったので、このショットは貴重ですね。
神社の石段を下りたところが、最初のシーンの撮影場所。「ここ、ここ!最初のシーンを撮り終えた時に、僕の中で千太郎が完成したんです」。
こうやって、相手の胸ぐらをつかんだり…、
思いっきり殴ったり…。薫とは対照的な、荒くれ者の千太郎らしいシーンでした。映画の殴るシーンでは実際に当てていたそうですよ。
「僕自身は喧嘩っ早いタイプではなくて、どちらかというと喧嘩を止めることの方が多かったです」とのこと。実際の中川さんは薫タイプ!?かもしれませんね。
亀山八幡宮
住所:佐世保市八幡町3-3
TEL:0956-24-8983
駐車場:あり
※この記事は、2018年9月に公開したものです。