旧佐世保鎮守府防空指揮所跡 (きゅうさせぼちんじゅふぼうくうしきじょあと)
海を見守る鎮守府の地下に、もうひとつの世界が広がる。
第一次世界大戦で初めて導入された航空機は、わずか十数年で戦争の様相を一変させました。特に第二次世界大戦では、空から都市や艦船を爆撃する戦略爆撃が主流となり、各国は防空に力を入れるようになりました。
佐世保鎮守府も例外ではなく、1924年には、既に空襲を想定した演習が行われており、その脅威を肌で感じていたのです。1925年以降、高射砲台が設置が本格化し、さらに1942年には鎮守府庁舎地下に防空指揮所が完成しました。この指揮所は、地下2階、総面積1,900㎡という大規模なもので、当時の最新技術を駆使して空からの攻撃に備えていました。
1945年の佐世保空襲で鎮守府庁舎は焼失しましたが、防空指揮所は被害を免れました。また、戦後、不審火により内装は消失しましたが、堅牢な構造の地下壕本体は今なお健在です。
※一般の立ち入りはできませんが、「海軍さんの散歩道」ツアーに参加することで、地下壕を見学いただけます。
- エリア
- 佐世保市街地
- テーマ
- 歴史・文化財