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ブログタイトル 松浦島までシーカヤックで(させぼの歩き方:コース14)

松浦島までシーカヤックで(させぼの歩き方:コース14)-1

みるみる心がとろけてく!
九十九島の穏やかな海でゆったりシーカヤック。
次々と目の前にあらわれる緑豊かな島々を眺めながら海を散歩。
ランチは無人島で。のんびりしたひとときを♪

”海の上を歩く“感じで九十九島シーカヤック

朝9時、鹿子前カヤックセンター。カヤック初体験の女性も参加して、漕ぎ方のレッスンと、今日のコースの安全確認だ。

鹿子前橋の下を通って漕ぎ出した。なるべく岸に近く漁船の邪魔をしないように。長尾半島に沿って漕ぐとすぐに元ノ島で、屏風のような岩場が伸びている。
岩の裂け目を見つけて写真を撮る。シーカヤックでしか見られない光景だ。柔かい砂岩なので波や風の侵食を受け易く、奇岩があちこちにある。

208の島があると言われる九十九島。たくさんの島が集まっているため波は穏やかだ。
牽牛崎から俵ヶ浦半島の間の南九十九島が、最も島密度が高い。桂島とチリクイの間を抜けようとして、満潮のために細い水路が開けていたので通ることが出来た。
ちょっぴりスリリング。このあたりから外海になる。穏やかな九十九島といえど、風が強い日は要注意。

ネタキ島、テンモク島、斧落(よきおとし)、長南風島(ながはえじま)、丈ヶ島、諸島(もろしま)、なんとも奇妙な名前を持つ島々が点在する。沖には潜水艦のような形のオジカ瀬が見える。丈ヶ島の間の浅瀬を抜けて松浦島へと向かった。
 

松浦島はヒトデのような形で深い入り江を持つ。三年ヶ浦と呼ばれ、平家の落人が隠れ住んだという伝説もある。波はまったくない。鳥の声に耳を傾けて静寂に心を浸していると、突然、白い船体のパールクィーンが現れた。狭い入り江で船体を傾けながら旋回する様は見ものだ。


国立公園としてに守られた島々は野生生物の楽園 国立公園としてに守られた島々は野生生物の楽園でもある。入り江の木陰から一斉に飛び立つカルガモの群れ、大きなアオサギ。可憐な花を咲かせる海岸特有の植物に思わずパドリングの手を止める。これから夏に向けて、九十九島のあちこちにハマボウやカノコユリが色鮮やかに咲き始める。

12時半、牧ノ島に着いた。いままで約二時間半のパドリングで疲労感少々。腹ペコだ。さあ、ランチタイム。慣れたものでガイドさんが素早く調理してくれた。炒めたひき肉に野菜たっぷりのトルティアが美味だった。


砂浜を抱えた入り江を覗くと、一面に海草があるのが判る。これがアマモだ。まるで草原に吹く風に揺れるように、波にゆらゆら緑の草がなびく。アマモは陸の植物と同じく光合成を行う。酸素いっぱいの海のゆりかごは魚の産卵場である。
 

午後2時に牧ノ島を出る。帰りは鳥ノ巣から元ノ島の奥に入り、牽牛崎から長尾半島の間の狭まい水路を漕いでいく。静かな海と切り立つ岩が奇妙なコントラストだ。そして半島をまわると西海パールシーセンターの前に出た。帰着は3時。
 

南九十九島を回るこのコースは、島に上がってのんびりしていた時間を除くと、実質3時間のパドリング。心地よい疲労感に包まれて爽やかな気分だ。


write:有限会社ライフ企画社・小川照郷

※この記事は2009年5月の情報です。
現在の情報とは異なる可能性があります。

Column

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【ウォーキングメモ:海のゆりかご”アマモ”】

アマモ(甘藻)は北半球の温帯から亜熱帯にかけて、水深が浅い海岸や砂泥地に自生する海草の一種。

岸に打ち上げられた様子から、リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(龍宮の乙姫の元結の切り外し)の別名を持つ。

最も長い植物名として知られる。

胞子で増えるのでなく海中に生える種子植物。小さな魚が卵を産みつける海のゆりかごでもある。

光合成で酸素を発生させて浄化にも役立つ。水質が良く、人工構造物がないことや海底がかく乱されてないことが必要なため、指標植物となっている。

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