佐世保・小値賀 海風の国 させぼ・おぢかの観光情報サイト 佐世保・小値賀 海風の国 させぼ・おぢかの観光情報サイト

UMIKAZE Blog

海風旅ブログ

ブログタイトル 日本遺産を巡る「海軍さんの散歩道」港まち歩きツアー

日本遺産を巡る「海軍さんの散歩道」港まち歩きツアー-1

「日本近代化の躍動を体感できるまち」として、横須賀・舞鶴・呉とともに日本遺産に認定された"佐世保の鎮守府"。1889(明治22)年の鎮守府開庁以来、佐世保は"海軍のまち"として一気に栄えました。

今回は、そんな佐世保の歴史と文化を、肌で感じられる「海軍さんの散歩道 港まち歩きツアー」に参加して来ました。普段は立ち入りできない、海上自衛隊佐世保地方総監部のなかも見学させていただきましたよ♪ツアーのコースを簡単にご紹介します↓↓


※この記事は2017年8月時点の情報です。

①旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館からスタート

まずは日本遺産指定の構成文化財のひとつ「旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館」からスタート!「海軍さんの散歩道 港まち歩きツアー」は、毎週金曜日朝9時20分から始まります。

今回ガイドを務めてくださったのは、海上自衛隊OB会メンバーの近藤健一さん。楽しいおしゃべりを交えながら、日本海軍や佐世保のまちにまつわる様々なお話を聞かせてくださいました。※通常は最少催行人数5名。

まずは、「旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館」の内部を見学。凱旋記念館は第一次大戦での活躍を称え、大正12年に建設されたものです。数年前に復元工事が行われ、外観、内装ともに当時の姿が再現されています。早速、建物の中へ入ると…「わぁ~広い!」
現在は市民文化ホールとして、イベントや発表会が行われていますが、戦後は米海軍のダンスホールとして使われていたこともあるそうです。

近藤さんの案内で2階へ上がってみることに。階段に施された装飾は当時のままです。

階段を上ると、体育館にあるギャラリーのような通路が。通路には、佐世保の海軍遺産を紹介したパネルが並んでいました。鎮守府開庁から100年以上経った今でも、佐世保には色んな遺産が残っているんですね~。

②海軍さんの憩いの場、旧海軍下士官集会所跡

続いて訪れたのは、「旧海軍下士官兵集会所跡」。現在は記念碑があるのみですが、かつてここには下士官兵の慰労休養施設がありました。建物の中には理髪所や娯楽場、柔剣道場や相撲場もあったそうですよ。海軍さんたちの、ちょっとした憩いの場だったのかな。当時の写真を見ると、この先にある佐世保川や橋も写っています。

③海軍さんたちが往来した、その名も「海軍橋」

先ほどの写真にあった橋がこちら。明治23年に初代の橋が完成した佐世保橋です。海軍構内と市街地を結ぶ橋だったことから、戦時中は「海軍橋」といわれ、地元では今でもその呼び名が残っています。

こちらが佐世保川。かつては制服に身を包んだ海軍さんたちが、ここを渡っていたのでしょうね。

昭和14年に建設された橋の欄干の一部が、近くの浜田公園にモニュメントとして残されています。橋に施された装飾が当時を思わせますね、これは貴重!

欄干には、海軍の紋章、"桜と錨"のマークがありました。まさに「海軍橋」!!ですね。

④海上自衛隊佐世保史料館(セイルタワー)へ

続いてやって来たのは「海上自衛隊佐世保史料館」。日本海軍や海上自衛隊の歴史が学べるスポットです。「佐世保水交社」(士官の福利厚生施設)の跡地に建設されたもので、入口付近にはその面影が残っています。

敷地内には、2017年3月で退役した護衛艦「くらま」の錨が展示されていました。これが海の底に沈んでいたのか…。私たちより大きい!!

入口の記念撮影コーナーで、海上自衛隊の制服を着てみました♫
近藤さんに教えていただいた自衛隊の「敬礼!」ポーズ。うまくできたかな??

7階の展望ロビーからは、市街地と佐世保港が一望できました。SSK(佐世保重工業)のクレーンも見えましたよ。

⑤多くの海兵さんたちがここを巣立った海兵団兵舎跡

さあ、いよいよ普段は入ることができない、海上自衛隊佐世保基地の敷地内にやってきました。ここは「佐世保海兵団兵舎(総監部内)」。九州、四国、沖縄の各地から選ばれた海兵団の若者たちが、教育、訓練を受けた場所です。訓練に向かうときは、海兵さんたちが一斉にこの階段を駆け下りたのでしょうね。現在も、海上自衛隊の施設として使われています。

⑥往時の面影を残す旧佐世保鎮守府庁跡

橋を渡って、佐世保地方総監部の敷地内へ移動します。

まず訪れたのは、佐世保地方総監部の正門前。ここは海軍時代も同じように、佐世保鎮守府庁の入口だった場所です。
近藤さん:「この門柱が、ほら、あそこにあるでしょう」
ホントだ!写真ではお見せできませんが、両側にある立派な門柱は当時の写真のままでした。

⑦このツアーでしか入れない地下壕、防空指揮所跡

続いて訪れたのは、総監部敷地内の地下壕にある「防空指揮所跡」。第二次世界大戦中の昭和17(1942)年に造られたもので、この施設で軍港周辺の見張所からの情報を統括し、高射砲台の砲戦指揮を行っていたそうです。二人とも地下壕に入るのは初めて、ドキドキ…。

中に入ってみると…、うわー!まず、扉の存在感がすごすぎます!
近藤さん「この扉を閉めると、外の音は全く聞こえなかったそうですよ」。
重たそうで、ものすごく分厚い扉。佐世保空襲の際、鎮守府庁舎は全焼しても、ここだけは被害を免れた、というのも納得です。

内部はコンクリート基礎のみが残っています。天井は鉄筋がむき出しになっていますね。基礎だけでも、通常の3倍の量の鉄筋コンクリートが使われたそうですよ。
近藤さん:「ここでは携帯の電波も入りませんよ」。
そう言われて携帯を見ると、見事に"圏外"でした。電波も通さないんですね。

通路の途中にはライトパネルがあり、当時の防空指揮所内の写真が展示されています。

これは↑完成時の防空指揮所作戦室の写真。集められた情報が正面の地図盤にプロットされる仕組みになっていたそうですが、これが戦時中この場所にあったなんて。まるで映画のセットみたいです。

写真の作戦室があったのがこの↑場所。両側に同じデザインの柱があるのがわかりますか。
実はこの防空指揮所は、戦後初めてその存在が明らかになったのだとか。ここでどんな作戦会議が行われていたのでしょうね。

⑧海軍さんも味わったあの味♪くらま食堂

そろそろお腹が空いてきた~…ということでやって来たのは、同じく佐世保地方総監部内にある「くらま食堂」。先ほどセイルタワーに船の錨が展示されていた「護衛艦くらま」の食堂が再現されています。

護衛艦くらまに搭載されていたスピーカーや電灯、通信機器なども食堂内に設置されています。テーブルと椅子も、護衛艦くらまで使われていたものなんですよ。

お昼ごはんは、旧海軍時代のレシピを元に再現した「海軍カレー」です。海軍さんたちが味わったカレー、私たちも「いただきまーす♡」

アルミのプレートは海上自衛隊スタイル♪海上自衛隊では、船上勤務で曜日の感覚を取り戻すため、毎週金曜日にカレーを食べるそうですよ。佐世保銘菓“九十九島せんぺい”も付いていました。くらま食堂の文字入りです♡

「おいしい~♡」「海軍さんたち、これは元気出るね♪」
最後においしいカレーも食べられて大満足。

海軍時代とは、世相も街並みも変わってしまっているけど、海軍さんたちが生きた時代を、少しだけ追体験できたツアーでした。ガイドさんのお話を聴きながら歩いてみると、普段何気なく目にしている景色や建物が、急にすごいものに思えて、佐世保の新たな魅力を発見した気がしましたよ。観光客の方はもちろん、佐世保市民の方にもぜひ参加してほしいツアーです♫

【日本遺産を巡る 海軍さんの散歩道 港まち歩きツアー】
日程:毎週金曜日
定員:20名(最少催行5人)
※申込みは日本国籍を有する方に限ります。(写真付き公的身分証明書が必要)
料金:大人・小人3,000円(ガイド料・昼食・保険含む)
所要時間:約3時間30分
申込み・問い合わせ:佐世保観光情報センターTEL0956-22-6630
※詳しい情報はこちら→日本遺産を巡る 海軍さんの散歩道 港まち歩きツアー
※取材時点の内容のため詳細については事前にご確認ください。

SNSに送る

ランキング(1week)

テーマ

エリア

ライター紹介

ライター一覧を見る
同じテーマの記事

同じテーマの記事

同じテーマの記事

このライターの記事

We use cookies on this site to enhance your user experience. If you continue to browse, you accept the use of cookies on our site. See our cookies policy for more information.