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海風旅ブログ
九十九島と世界で最も美しい湾クラブ
私が住む州にある「シャルール湾」は、カナダの東海岸に位置しており、サン・ローラン湾と大西洋につながっています。北はケベック、南はニューブランズウィック州の2つの州にまたがっています。フランスのサン・マロに生まれた探検家ジャック・カルティエは、ヨーロッパ人で初めてカナダの内陸部を探検した人です。北アメリカ大陸の北側を通ってアジアへと抜ける、いわゆる北西航路の探索の中で、1534 年7 月7 日にシャルール湾にやってきたことが、彼の手記に残っています。
「シャルール」はフランス語で「暖かい」という意味です。彼が滞在していた7月は暖かい時期で、7、8月の気温は34℃ほどになります。しかし、1、2月には正反対にマイナス30℃ほどになります。シャルール湾周辺では林業と漁業が盛んで、ケベック州の中でもとりわけ自然豊かな美しい場所だと思っています。
さて、2019 年10 月に私は「世界で最も美しい湾クラブ」の理事長として、佐世保市の九十九島を訪れました。なんと思い出深い訪問だったことでしょう!数えきれないほどの島々が集まって形作られた九十九島の美しい景観は、今でも私の心に残っています。
特に、さまざまな展望台から望む九十九島はどれも素晴らしく、日本国内にはたくさんの湾がありますが、山の上からも景色を楽しむことができるという点は、九十九島ならではの特徴ではないでしょうか。
佐世保の人々はとても寛大で、出会った瞬間から私を心から歓迎してくださいました。佐世保市の皆さんのおかげで、佐世保での滞在は忘れられないものとなりました。現在、そして後世に美しい湾を残していくために、一体となってさまざまな取り組みを行ってくださっている佐世保の人々に感謝しています。「世界で最も美しい湾クラブ」の重要な活動である「持続可能な開発と湾の保全」のために、これからも加盟湾同士、手を取り合って進んでいきましょう。
(文:世界で最も美しい湾クラブ 理事長 ミシェル・ブジョルド さん)