UMIKAZE Blog
海風旅ブログ
九十九島と海中世界
恵まれた自然に囲まれた豊かな海「九十九島」。私がこの九十九島の海中世界に出会ったのは17年前です。
九十九島の海は魅力満載で、四季折々の海中世界をみんなで楽しんでいます。
昔と比べると、海の世界は大きく変化してきています。磯焼けや食害で海藻が減少しているのも事実です。しかし、この九十九島で力強く生きている生物たちが多くいるのも事実です。九十九島の海がずっと美しくあるよう、そして自然と共存していくために、スキューバダイビングや海遊びを通して、私たちにできることをこれからも考えていこうと思います。
例えば、海中に空き缶が一つ落ちていたとします。よく見ると、空き缶の中に一生懸命に卵を育てているお母さんを見つけました。果たして、この空き缶はごみと言えるのでしょうか。
私はこの問いに対してはさまざまな考え方があって、正解はないと思います。大切なのはそうしたことに気付くこと、そして自分なりの考えを持つことだと思います。
これからも九十九島の海中環境に興味を持ち、九十九島に訪れてくれる未来のダイバーや子どもたちが増えることを願い、この 豊かな海に寄り添っていきたいと思います。
九十九島の海中世界 四季の特徴
春:海藻の森で生命が誕生。ヒジキやホンダワラが繁茂し、多くの稚魚がかくれんぼしています。
夏:魚種が一番多くなる季節。食卓に並ぶような魚種の群れや南方から熱帯系の生物も現れます。
クマノミやチョウチョウウオが多く見られるのもこの時季です。
秋:生物たちの成長の時季。エキサイティングなハンティングシーンや大きく成長した生物の力強さを感じることができます。
冬:水温が下がり始めると、海の宝石ウミウシのシーズン。九十九島では150 種以上のウミウシが観察できます。
(文:九十九島の海遊びとダイビングのお店 わんだーらんど 松尾 聡彦さん)